Yomimasu
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赤い封筒
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0
赤
あか
い
封筒
ふうとう
が
、
私
わたし
の
ポスト
に
入
はい
っていた
。
封筒
ふうとう
に
は
、
知
し
らない
女
おんな
の
人
ひと
の
名前
なまえ
が
書
か
いてあった
。
しかし
、
住所
じゅうしょ
も
部屋
へや
の
番号
ばんごう
も
、
私
わたし
の
もの
だった
。
私
わたし
は
少
すこ
し
迷
まよ
った
が
、
部屋
へや
に
入
はい
り
、
封筒
ふうとう
を
開
あ
けた
。
中
なか
に
は
短
みじか
い
手紙
てがみ
と
、
一万円札
いちまんえんさつ
が
五枚
ごまい
入
はい
っていた
。
「
美紀
みき
へ
。
今月
こんげつ
は
少
すこ
し
多
おお
く
送
おく
ります
。
ちゃんと
食
た
べてください
。
母
はは
より
」
私
わたし
は
五万円
ごまんえん
を
テーブル
の
上
うえ
に
並
なら
べて
、
一万円札
いちまんえんさつ
を
一枚
いちまい
手
て
に
取
と
った
。
今日
きょう
は
運
うん
が
いい
。
一瞬
いっしゅん
、
そう
思
おも
った
。
でも
、
すぐに
手紙
てがみ
の
言葉
ことば
を
思
おも
い
出
だ
した
。
ちゃんと
食
た
べてください
。
この
お
金
かね
を
待
ま
っている
人
ひと
が
いる
の
かもしれない
。
その
日
ひ
は
給料日
きゅうりょうび
の
五日
いつか
前
まえ
だった
。
財布
さいふ
に
は
千円
せんえん
しか
なかった
。
家賃
やちん
も
まだ
払
はら
っていなかった
。
一万円
いちまんえん
だけ
なら
。
給料
きゅうりょう
が
入
はい
ったら
、
すぐに
返
かえ
せばいい
。
私
わたし
は
一万円
いちまんえん
を
財布
さいふ
に
入
い
れ
、
残
のこ
り
の
四万円
よんまんえん
と
手紙
てがみ
を
封筒
ふうとう
に
戻
もど
した
。
その
夜
よる
、
私
わたし
は
コンビニ
で
弁当
べんとう
と
ビール
を
買
か
って
、
電車
でんしゃ
の
定期券
ていきけん
を
買
か
って
、
電話代
でんわだい
を
払
はら
った
。
一万円
いちまんえん
は
、
すぐに
なくなった
。
二日後
ふつかご
の
朝
あさ
、
私
わたし
が
部屋
へや
を
出
で
て
階段
かいだん
を
下
お
りていると
、
二階
にかい
の
部屋
へや
から
女性
じょせい
の
声
こえ
が
聞
き
こえてきた
。
ドア
が
少
すこ
し
開
あ
いていて
、
女
おんな
の
人
ひと
は
電話
でんわ
で
話
はな
していた
。
「
ううん
、
まだ
届
とど
いてない
よ
」
私
わたし
は
足
あし
を
止
と
めた
。
「
住所
じゅうしょ
は
合
あ
ってる
?
私
わたし
の
部屋
へや
は
二〇三号室
だ
よ
」
「
もう
、
お
母
かあ
さん
。
間違
まちが
えた
の
?
」
私
わたし
は
自分
じぶん
の
部屋
へや
の
ドア
を
見
み
た
。
三〇二号室
。
女
おんな
の
人
ひと
は
電話
でんわ
を
切
き
った
。
そして
、
私
わたし
に
気
き
づいた
。
「
おはよう
ございます
」
「
おはよう
」
私
わたし
は
答
こた
えた
。
封筒
ふうとう
は
私
わたし
の
部屋
へや
に
あります
。
そう
言
い
えばよかった
。
でも
、
言
い
えなかった
。
女
おんな
の
人
ひと
は
仕事
しごと
へ
行
い
った
。
私
わたし
は
部屋
へや
に
戻
もど
り
、
赤
あか
い
封筒
ふうとう
を
見
み
た
。
四万円
よんまんえん
を
女
おんな
の
人
ひと
に
渡
わた
して
、
一万円
いちまんえん
の
こと
を
話
はな
そう
と
思
おも
った
。
今
いま
は
ありません
。
でも
、
給料
きゅうりょう
が
入
はい
ったら
、
必
かなら
ず
返
かえ
します
。
私
わたし
は
そう
言
い
うつもりだった
。
三日後
みっかご
、
給料
きゅうりょう
が
入
はい
った
。
これ
で
一万円
いちまんえん
を
返
かえ
せる
。
赤
あか
い
封筒
ふうとう
を
二〇三号室
へ
持
も
って
行
い
こう
。
そう
思
おも
った
。
しかし
、
その
日
ひ
の
昼
ひる
、
会社
かいしゃ
の
人
ひと
に
食事
しょくじ
へ
誘
さそ
われた
。
夜
よる
に
は
、
前
まえ
から
欲
ほ
しかった
靴
くつ
を
買
か
った
。
帰
かえ
り
に
スーパー
へ
行
い
き
、
冷蔵庫
れいぞうこ
が
いっぱい
に
なる
まで
食
た
べ
物
もの
を
買
か
った
。
家
いえ
に
帰
かえ
ってから
、
赤
あか
い
封筒
ふうとう
を
見
み
た
。
明日
あした
で
いい
。
私
わたし
は
そう
思
おも
った
。
次
つぎ
の
日
ひ
、
家賃
やちん
を
払
はら
った
。
その
次
つぎ
の
日
ひ
、
友達
ともだち
と
飲
の
み
に
行
い
った
。
週末
しゅうまつ
に
は
、
新
あたら
しい
イヤホン
を
買
か
った
。
次
つぎ
の
給料
きゅうりょう
が
入
はい
ったら
返
かえ
す
。
来月
らいげつ
なら
、
必
かなら
ず
返
かえ
せる
。
二週間後
にしゅうかんご
、
女
おんな
の
人
ひと
が
引
ひ
っ
越
こ
した
。
夜
よる
、
私
わたし
は
封筒
ふうとう
を
開
あ
けた
。
もう
渡
わた
す
人
ひと
は
いない
。
私
わたし
は
一万円札
いちまんえんさつ
を
一枚
いちまい
取
と
り
出
だ
した
。
それから
、
もう
一枚
いちまい
取
と
った
。
家賃
やちん
を
払
はら
ったばかり
だった
。
来月
らいげつ
も
お
金
かね
が
必要
ひつよう
だった
。
残
のこ
り
の
二万円
にまんえん
も
、
数日
すうじつ
で
なくなった
。
赤
あか
い
封筒
ふうとう
に
は
、
手紙
てがみ
だけ
が
残
のこ
った
。
私
わたし
は
その
手紙
てがみ
を
捨
す
てようとした
。
でも
、
捨
す
てることができなかった
。
封筒
ふうとう
を
引
ひ
き
出
だ
し
の
一番
いちばん
下
した
に
入
い
れた
。
次
つぎ
の
給料
きゅうりょう
が
入
はい
ったら
、
五万円
ごまんえん
を
返
かえ
そう
。
誰
だれ
に
返
かえ
す
の
か
分
わ
からないまま
、
私
わたし
は
また
自分
じぶん
に
約束
やくそく
した
。
赤
あか
い
封筒
ふうとう
が
、
私
わたし
の
ポスト
に
入
はい
っていた
。
封筒
ふうとう
に
は
、
知
し
らない
女
おんな
の
人
ひと
の
名前
なまえ
が
書
か
いてあった
。
しかし
、
住所
じゅうしょ
も
部屋
へや
の
番号
ばんごう
も
、
私
わたし
の
もの
だった
。
私
わたし
は
少
すこ
し
迷
まよ
った
が
、
部屋
へや
に
入
はい
り
、
封筒
ふうとう
を
開
あ
けた
。
中
なか
に
は
短
みじか
い
手紙
てがみ
と
、
一万円札
いちまんえんさつ
が
五枚
ごまい
入
はい
っていた
。
「
美紀
みき
へ
。
今月
こんげつ
は
少
すこ
し
多
おお
く
送
おく
ります
。
ちゃんと
食
た
べてください
。
母
はは
より
」
私
わたし
は
五万円
ごまんえん
を
テーブル
の
上
うえ
に
並
なら
べて
、
一万円札
いちまんえんさつ
を
一枚
いちまい
手
て
に
取
と
った
。
今日
きょう
は
運
うん
が
いい
。
一瞬
いっしゅん
、
そう
思
おも
った
。
でも
、
すぐに
手紙
てがみ
の
言葉
ことば
を
思
おも
い
出
だ
した
。
ちゃんと
食
た
べてください
。
この
お
金
かね
を
待
ま
っている
人
ひと
が
いる
の
かもしれない
。
その
日
ひ
は
給料日
きゅうりょうび
の
五日
いつか
前
まえ
だった
。
財布
さいふ
に
は
千円
せんえん
しか
なかった
。
家賃
やちん
も
まだ
払
はら
っていなかった
。
一万円
いちまんえん
だけ
なら
。
給料
きゅうりょう
が
入
はい
ったら
、
すぐに
返
かえ
せばいい
。
私
わたし
は
一万円
いちまんえん
を
財布
さいふ
に
入
い
れ
、
残
のこ
り
の
四万円
よんまんえん
と
手紙
てがみ
を
封筒
ふうとう
に
戻
もど
した
。
その
夜
よる
、
私
わたし
は
コンビニ
で
弁当
べんとう
と
ビール
を
買
か
って
、
電車
でんしゃ
の
定期券
ていきけん
を
買
か
って
、
電話代
でんわだい
を
払
はら
った
。
一万円
いちまんえん
は
、
すぐに
なくなった
。
二日後
ふつかご
の
朝
あさ
、
私
わたし
が
部屋
へや
を
出
で
て
階段
かいだん
を
下
お
りていると
、
二階
にかい
の
部屋
へや
から
女性
じょせい
の
声
こえ
が
聞
き
こえてきた
。
ドア
が
少
すこ
し
開
あ
いていて
、
女
おんな
の
人
ひと
は
電話
でんわ
で
話
はな
していた
。
「
ううん
、
まだ
届
とど
いてない
よ
」
私
わたし
は
足
あし
を
止
と
めた
。
「
住所
じゅうしょ
は
合
あ
ってる
?
私
わたし
の
部屋
へや
は
二〇三号室
だ
よ
」
「
もう
、
お
母
かあ
さん
。
間違
まちが
えた
の
?
」
私
わたし
は
自分
じぶん
の
部屋
へや
の
ドア
を
見
み
た
。
三〇二号室
。
女
おんな
の
人
ひと
は
電話
でんわ
を
切
き
った
。
そして
、
私
わたし
に
気
き
づいた
。
「
おはよう
ございます
」
「
おはよう
」
私
わたし
は
答
こた
えた
。
封筒
ふうとう
は
私
わたし
の
部屋
へや
に
あります
。
そう
言
い
えばよかった
。
でも
、
言
い
えなかった
。
女
おんな
の
人
ひと
は
仕事
しごと
へ
行
い
った
。
私
わたし
は
部屋
へや
に
戻
もど
り
、
赤
あか
い
封筒
ふうとう
を
見
み
た
。
四万円
よんまんえん
を
女
おんな
の
人
ひと
に
渡
わた
して
、
一万円
いちまんえん
の
こと
を
話
はな
そう
と
思
おも
った
。
今
いま
は
ありません
。
でも
、
給料
きゅうりょう
が
入
はい
ったら
、
必
かなら
ず
返
かえ
します
。
私
わたし
は
そう
言
い
うつもりだった
。
三日後
みっかご
、
給料
きゅうりょう
が
入
はい
った
。
これ
で
一万円
いちまんえん
を
返
かえ
せる
。
赤
あか
い
封筒
ふうとう
を
二〇三号室
へ
持
も
って
行
い
こう
。
そう
思
おも
った
。
しかし
、
その
日
ひ
の
昼
ひる
、
会社
かいしゃ
の
人
ひと
に
食事
しょくじ
へ
誘
さそ
われた
。
夜
よる
に
は
、
前
まえ
から
欲
ほ
しかった
靴
くつ
を
買
か
った
。
帰
かえ
り
に
スーパー
へ
行
い
き
、
冷蔵庫
れいぞうこ
が
いっぱい
に
なる
まで
食
た
べ
物
もの
を
買
か
った
。
家
いえ
に
帰
かえ
ってから
、
赤
あか
い
封筒
ふうとう
を
見
み
た
。
明日
あした
で
いい
。
私
わたし
は
そう
思
おも
った
。
次
つぎ
の
日
ひ
、
家賃
やちん
を
払
はら
った
。
その
次
つぎ
の
日
ひ
、
友達
ともだち
と
飲
の
み
に
行
い
った
。
週末
しゅうまつ
に
は
、
新
あたら
しい
イヤホン
を
買
か
った
。
次
つぎ
の
給料
きゅうりょう
が
入
はい
ったら
返
かえ
す
。
来月
らいげつ
なら
、
必
かなら
ず
返
かえ
せる
。
二週間後
にしゅうかんご
、
女
おんな
の
人
ひと
が
引
ひ
っ
越
こ
した
。
夜
よる
、
私
わたし
は
封筒
ふうとう
を
開
あ
けた
。
もう
渡
わた
す
人
ひと
は
いない
。
私
わたし
は
一万円札
いちまんえんさつ
を
一枚
いちまい
取
と
り
出
だ
した
。
それから
、
もう
一枚
いちまい
取
と
った
。
家賃
やちん
を
払
はら
ったばかり
だった
。
来月
らいげつ
も
お
金
かね
が
必要
ひつよう
だった
。
残
のこ
り
の
二万円
にまんえん
も
、
数日
すうじつ
で
なくなった
。
赤
あか
い
封筒
ふうとう
に
は
、
手紙
てがみ
だけ
が
残
のこ
った
。
私
わたし
は
その
手紙
てがみ
を
捨
す
てようとした
。
でも
、
捨
す
てることができなかった
。
封筒
ふうとう
を
引
ひ
き
出
だ
し
の
一番
いちばん
下
した
に
入
い
れた
。
次
つぎ
の
給料
きゅうりょう
が
入
はい
ったら
、
五万円
ごまんえん
を
返
かえ
そう
。
誰
だれ
に
返
かえ
す
の
か
分
わ
からないまま
、
私
わたし
は
また
自分
じぶん
に
約束
やくそく
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